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「コソヴォについて責任を果たす」

anica1


Picka ti materina!

アーニツァだ。


動きが緩慢なので書くことを決めるのが難しかったんだが、とりあえずエントリにできるようなニュースが出てきたんで、短くなるが書いておく。

ダチッチがこんなことを言っている。

「EU入りはセルビアの戦略的ゴールだ」

しかし、次の日のニコリッチの言葉。

「コソヴォについて歴史的責任を果たす」

anica2


今まで、ニコリッチも上のダチッチのような発言が多かったが、

先のスレブレニツァやヴコヴァルについての発言などがあったので、私は腹の底を明かす記事を追っていた。

この記事で、ニコリッチは明白に「EU入りはトップチョイスだが、唯一の選択肢ではない」と言明している。

そして、コソヴォの独立承認がEU入りの条件となるならば「ロシアのほうを向く」。

コソヴォに関しては、「南チロルのように」。

コソヴォとのトップ会談については「どうやってあそこに行くんだ? 戦車でか? 前の大統領も行かなかった。」とその可能性を否定した。


ネットには出ていないが、今週の読売の朝刊に中露のギリシア浸透について良い記事が載っていた。

大まかに、ギリシアとセルビアはこれからロシアの影響力が強くなると思われる。

件のガスパイプライン、ロシアの南ストリームとナブッコはまだ競合しているようだが、

ナブッコのルートはトルコからブルガリア・ルーマニアに抜けるものでギリシアもセルビアも入っていない(要請があれば分岐はするだろうが今のところ)。

カスピでのアゼルバイジャンとトルクメニスタンの縄張り争い、グルジアの不安定化の恐れ、トルコ東部情勢などを考えるとナブッコがちゃんと稼動するのか不明だ。

しかも、例えば全開のすぴかのエントリで触れたようにクリントンが南コーカサスを訪問しているが、軍事プレゼンスがあてにならないのに(それは2008年で証明された)西側が南コーカサスを保持できるか疑問だ。


あ、最後にこんなニュースがあった。

ラシム・リャーイッチ入閣、彼のセルビア社会民主党連立参加

リャーイッチはウグリャニンと並ぶサンジャクのボシュニャク人の指導者だ。

詳しくはサンジャクのリストを見て欲しい。

以前のB92の報道でリャーイッチはタデイッチとの関係が深いとあったが(ウグリャニンはコシュトゥーニツァ)、

「私はプラグマティックになる」

とりあえずウグリャニンの動向が気になる。

今サンジャクで物議をかもしているジュコルリッチとの関係が深いとされているからだ(B92による)


それでは今日はここまでだ。

Laku noc i Do vidjenja!

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テーマ : 国際政治
ジャンル : 政治・経済

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No title

こんにちは。( ^ω^)

ニコリッチ大統領の話はロシアでもよく聞き及んでいます。
しかしロシアにとってまだ彼が有益かどうかよくわからないので、多くのロシア人は判断がついていません。
彼の発言はロシアの心をくすぐるものがあります。連合国家や駐屯基地の件などロシアがかつて失ったヨーロッパへの足がかりをくれると言うのですから。
ただこれが本当にロシアにとって有益とは言い難いのが私の気持ちです。
これらの発言は基本的に民族主義的であり、内容のバランスが悪く感じます。
いくら安全保障や国家のプライドを高めてもロシアにとっては直接的な驚異に自ら入り込むようなもので、見返りは小さく。セルビアにとってもロシア軍がいればEUがいい顔をしないと思います。
ロシアにとってヨーロッパに必要なことは経済的パートナーで、EUは敵でなく、NATOが敵なのですから。
バルカンに顔を突っ込んで面倒をおこすより、地域の安定化がロシアにとって最もよいシナリオだと考えます。

セルビア国民の心はもしかして二つに分かれているのではないでしょうか?
祖国を踏みにじったNATOは許されない。しかし生きるためにはEUが必要。
スラヴの兄弟は私たちを庇う。しかし戦車は必要ではない。
二つの片割れはロシアでコサックと共に戦闘訓練に勤しんでいます。
ロシアの孤児とセルビアの孤児はロシアで兵士になっていることはロシア人は知っています。
コサックの愛国心や正教への奉仕は極めて高潔で、カデットという軍学校の必修科目になっています。
ただ軍は資産や主義を守るものであってそれを生み出すことは稀です。
愛国心だけでは食っていくことはできないので、不安に思います。

ロシア人は世界中にガスを送り込もうとしていたのは事実ですね。
ヨーロッパに浸透したのはソ連軍や共産主義者ではなくガスプロムの蜘蛛の巣だったのですから。
ノルドストリームが完成した段階で、ロシアはドイツに直接ガスを送り込めるようになったので、サウスストリームはほぼ王手に近い状況でした。
しかしシェールガス革命の煽りを受けてここから先は不明ですが、ガスプロムの安いガスは経済的に弱い南欧諸国にとって喉から手が出るほどだと思います。
ただこの巣は誰が整備したものなのか、その細い線がどこから来ているのかを良く考えて欲しいものです。
もしかして可愛い吸血鬼やネクロマンサーも巣に引っかかってるかもしれませんね。蜘蛛の足は長いものですから。

バルカンと同じく、ロシアは多くのイスラム教徒を内包するのはご存知と思います。
タタルスタンという地域では住民の半分がイスラム教徒でありながら、ロシア人と共に長い時を住み、今にいたります。
面白いことに彼らはテュルク系民族でありながら外見はスラヴ人そのものでロシア人も見分けがつきません。
ロシアは多民族をあまりに長い間、民族の牢獄に閉じ込めたおかげで、混血が進み、白人級の体格を持つアジア人やイスラム舞踊を踊る白人、正教を奉ずるカフカス系など確かにヨーロッパとは違います。
多数の民族や宗教、植民地がここまで本国と一体となった国はほとんどなく、税さえ収めれば好きにしろというスタンスは入植される側にとってソフトな対応だったと思います。
特に面白かったのは西側諸国の植民地統治とは全く違うやり方だった事です。
支配層の民族と被支配層では扱いが大きく違った西側諸国に対して帝政ロシアやソ連は何人だろうと同じように低く(ただの道具)扱ったので抵抗がない限り直轄地域に関しては肌の色が違っても皆もおおらかでした。
人権とかの意識が低すぎるとロシア人だろうが誰だろうが知ったこっちゃないでしょうね。
私も出生民族記録にはロシア人の登録でした。理由はロシア人の街で生まれたからだそうです。

最近何かとトルコに縁があるので調べることにしました。お話にあった新オスマン主義はロシアにも関係があります。
またお話できる事を楽しみに待っています。ではこれで。

Re: No title

>ラーダ様

私はロシアの対欧政策も二つに分かれていると思います。
それは西側の対露政策も同じです。
おっしゃる通り今やEUはお得意様です。
2008年のグルジア侵攻の際、仏独は対露強硬政策にかなり慎重でした。貴重なエネルギー供給源ですからね。
コーカサスはEUにとって対露関係よりも重要でないものでした。
バルカンも、今やEU加盟国、NATO加盟国が誕生したとはいえ、またここの不安定がEU、NATO原加盟国に脅威となるとはいえ、ロシアとことを構えてまで突っ込むところではないでしょう。

しかし、冷戦終結後のエリツィン時代でさえロシアはミロシェヴィッチに肩入れし、ベラルーシと並んで連邦もどきの関係を構築したり、ユーゴ空爆終了時に真っ先に平和維持軍を派兵したのはロシアでした。
実利主義と汎スラヴ感情との間で揺れ動いているのは今も変わらないのかもしれません。

西側もそうです。
冷戦終結したにも関わらず西側からすればロシアは異質で潜在的脅威であるという観点は変わらないものでした。
NATO拡大に転じるまで西側は「ロシアを刺激する」と拡大に消極的でしたが、それもこうした感情が根底にあってのことでしょう。
で、拡大に転じてからの、欧州でまた冷戦はじまったのかと思えるような安全保障地図はご存知のとおりです。
ロシアを資源供給国にしている仏独あたりはそのへん柔軟化しているようですが、昨今オバマ政権がまた対露関係を悪化させる方向に行っているので欧州の西側・ロシアの地政学的角逐はまだまだ続くと思われます。

ロシアの対西政策は西側の対露政策に対抗してなされている側面もあるでしょう。

セルビアでは、親EUのタディッチ政権下でも、世論調査やるたびにEUに期待しない割合が増えていました。
EUの今の惨状、特にギリシアの状況とそのEU内の扱いを見ていれば熱が冷めるのは仕方がないかと思います。
さらに、セルビアに限らずバルカン人の「失われた領土」(例えばブルガリア人にとってのマケドニア)に対する思い入れは多民族にはその非合理性から理解できないと思います。
90年代の内戦でも、「全ての自民族が一つの国境内に住む」ことが絶対に達成されねばならないという非合理極まりない思想が蔓延しました。
ちと悪い言い方ですが、彼らの行動を合理的に分析するのは困難な面があります。

また面白いお話を聞かせていただくのを楽しみにしております^^
では。

No title

こんにちは。

ロシアとEUが愛憎伴う関係であるのは東西の関係以前の問題ですよね。
西欧はロシアを神に見放された地、蛮族の地と思ったままで、ロシアは度重なる侮辱と西欧からの侵攻に晒されてきた経緯があります。
ただ商売に貴賎はないので経済はここに来て互いに依存し合っています。
残ったのはステレオタイプとかつての姿だったと言うわけです。
まあこれはどこの国にも当てはまりますが、ロシアと西洋は互いに相容れない部分が多くそこにアメリカが絡むとそりゃ話がこじれるわけです。
ちなみにロシア人は自国を悪く言うのはよくありますが外国が口を出すのを異常なまでに嫌っており、アルメニアで見たロシア人女性はロシアを悪く言うアルメニア人に対してビンタをかまし、
「誰のおかげであんたの国がまだ地図に載ってるの!」とキレてました。
 
ロシアにも「失われた領土」が膨大にあります。
セルビアのコソヴォのように王族が絡むほど歴史的ではありませんが、そこにはロシア人が住んでおり、ラトビアのように蛮族のそしりを受けていることをロシア人はかなり怒っていました。
エリツィンはセルビアに気を揉む前に、旧ソ連諸国に残されたロシア人に対して責任を持つべきでした、知らぬあいだに切り離され、居心地の悪い異国に取り残された2500万ものロシア人は紛争に巻き込まれ、悲劇を招いたと言っても過言ではありません。中央アジアでは特に顕著でした。
コソヴォに残るセルビア人にも近いことが起こる事があるやも知れません。
汎スラブ主義以前に、ロシア人はセルビアという同胞に同じ危機が訪れていると思っているのでしょう。
あのとき見捨てていったことを今のロシア人は悔やんでいます。自らの領域に無法が生まれ、消えていった人々を忘れる程彼らは愚かではないのですから。

EUの惨状はロシアでは(感情面で)軽く扱われています。
90年代のロシアに比べればただの痴話喧嘩であり、あの程度でうろたえる彼らを馬鹿にしています。
自由と民主主義のためにさらなる生活の崩壊の憂き目にあいかけたロシア人にとってソ連のように肥大したEUはソ連のようにバラバラになるだろうと感じているようです。
EUもいつぞやCISのように離婚のための組織と言われ日が来るかも知れません。
ロシア人は「そして自由になるのさ、理念も何もかも捨てて。自らの正直さを示せない組織はいずれ無くなる」と言いました。
私は「そしてドイツ人と友達になるのか」と聞き。
ロシア人は「夫婦にだってなれるさ。60年前だって、最初は支え合って最後は殺し合う。ジュガシビリはアドルフに結婚指輪を送ったのさ」と返しました。

彼の妻の名前はエカテリーナでした。
かつてのドイツから来た女帝。ロシアの栄光。異質さとは異なる答えを持つものだと思っています。
ロシアは限りなく分離し、個々に納めるやり方を学びました。
EUやセルビアのコソヴォはまだ先のわからぬことばかりです。



いつも忙しい中付き合ってもらってすいません。
私もまだロシアがはっきりするほど知ってる訳ではないので、バルカンにも手を出せる余力が有るやいなやわかりませんが、勉強してみます。
一方的に情報を受け取る立場で申し訳ないです。ではまた。

Re: No title

>ラーダ様

またまた面白いお話ありがとうございます。

バルカン諸民族は失われた領土、他国領に住む自民族にはいずれも深い関心があります。

冷戦後の一連のユーゴ紛争の最初の発火点になったのは、奇しくも今回と同じコソヴォのセルビア人問題です。
80年のアルバニア人によるコソヴォ暴動により旧ユーゴ政府がコソヴォに大幅に権限を与えた結果、セルビア人がコソヴォでアルバニア人に何をされようとセルビア政府が手出しできない状況になりました。
これを権力への踏み台にできると直観したのが、スロボダン・ミロシェヴィッチです。
彼はセルビア民族主義を煽りまくり、反作用としてクロアチア民族主義など旧ユーゴ内の諸民族の民族主義を煽りまくったのはご存知かと思います。
ユーゴ連邦軍がクロアチアに侵攻したのは「クロアチアでセルビア人の弾圧が始まった」ためです。
セルビア人は「すべてのセルビア人が同じ国境の中に住む」大セルビア主義のもと高揚しました。

しかし、ミロシェヴィッチはただの権力の亡者でした。
国際社会から圧力を加えられ、すぐにクロアチアのセルビア人を見捨て、ボスニアのセルビア人を見捨てました。
このことでセルビア急進党のヴォイスラヴ・シェシェリ党首(現在ハーグで公判中)が抗議すると彼を一時投獄しました。
このシェシェリの元にいたのがニコリッチ・現セルビア大統領です。
そしてNATOによる空爆が行われ(これはミロシェヴィッチが、激化する反政府デモを鎮静化させるため意図的に挑発したとの説あり)、コソヴォが独立し、セルビアは全てを失いました。

ブルガリアはマケドニア人を「ブルガリア人」と呼びマケドニア共和国とギリシア領マケドニアを併合する大ブルガリア主義が存在し、

ギリシアにはマケドニア共和国とブルガリア領マケドニア、さらにアルバニア南部(北エピルスと呼ばれます)を併合する大ギリシア主義が存在します。

オスマン朝からの独立後、バルカン諸国はこのイデオロギーの元ずっと殺しあってきました。

ロシアなら他国にとりのこされたロシア人をうまく保護できるかもしれません。

しかし、バルカンでは、自民族の住む土地は自民族固有の領土と言う非合理な思い込みがあるため、そうした試みは大抵狂気じみたものになります。

今後どうなるのか、日々観察・分析しているところです。
プロフィール

crnaoluja

Author:crnaoluja
こんにちは。
東欧地域の戦略環境分析が専門のシンクタンクで研究員をしておりますチェコ出身のエリシュカ・マジャーコヴァーと申します。

ネクロマンサーのすぴか、その一味のミルチャ・アントネスクとともに東欧情勢について御説明していきたいと思います。

ハンガリー以北(V4)+バルト三国は私、南東欧がミルチャ、地政学・戦略論など理論面はすぴかが担当致します。

文責は @crnaoluja (twitter)

ミルチャのアイコン絵はあんねこ先生より頂きました。
http://a-n-neko.tumblr.com/

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