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セルビアの親露感情、その影響

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Добрий день!

教祖です。


今回はセルビア政府の親露感情とその行方、その影響について書いてみたいと思います。

まず、現ニコリッチ政権。

あのヴォイスラヴ・シェシェリの率いるセルビア急進党、シェシェリとそりが合わなくなったのが離党の原因とはいえ、その流れを汲むセルビア進歩党。

ミロシェヴィッチが率いていたセルビア社会党。

この二つの連立は90年代の一連の旧ユーゴ地域での紛争のときのミロシェヴィッチ政権を連想させるものであり、ニコリッチ政権発足のときは懸念(正直僕も)の声があがりました。

しかし、このニコリッチ政権は、かなりまともに仕事をしています。

セルビアにEUは不可欠であり、EU加盟をにらみそれを軸に外交政策を行っています。


しかし、セルビアは伝統的に親露国。

ウクライナの件では、セルビアは西側諸国の対露敵視政策とは一線を画すスタンスに居ます。

ニコリッチ「セルビアとロシアは過去も現在も未来も絆で結ばれている」

http://www.b92.net/eng/news/politics.php?yyyy=2014&mm=08&dd=01&nav_id=91165

この会見でロシア側の代表は、ベオグラードにある第一次大戦で戦死したロシア兵の墓地の修復にセルビアが支援してくれたことに謝意を表明。

さらに、来年ロシアで開催予定の第二次大戦戦勝記念70周年へのニコリッチの出席を要請しています。


ロシアへの制裁参加について、ダチッチ第一副首相兼外相は、「セルビアは自身よりも大きく強力な国に制裁を行わない」という表現で、セルビアの制裁参加はないと言明しました。

http://www.b92.net/eng/news/politics.php?yyyy=2014&mm=08&dd=01&nav_id=91172

加えてウクライナでの内戦に関わらないことも言明。

そして、ロシアと西側双方との関係の重要性を言いつつも、EUに公式にウクライナの側につくことを要請されれば、「私は彼らに自分達がイスラエルとガザについて出した声明文を読めと言う」とも。

南ストリームについては、代替案が見つかれば変更可能だが、今のところ見つからないとしています。


こうした親露姿勢は西側にとってやっかいでしょう。

NATOはウクライナやグルジア、モルドヴァに対し軍事援助を行う義務はないし、東側の境界で脆弱なのはバルト地域だけで、そこを重点的に守っていればいい。

しかしバルカンはまだ全域がNATO加盟国になったわけではなく、NATOの柔らかい横腹であり続けている。

しかも、セルビアはいまだコソヴォについてあきらめたわけではなく、コソヴォ内で紛争が起きるなど危険なケースが起きればセルビア・アルバニア関係だけでなくマケドニアその他にも影響が及びます。

ガシッチ国防相「コソヴォの国軍創設はセルビアにとり脅威である」

http://www.b92.net/eng/news/politics.php?yyyy=2014&mm=07&dd=28&nav_id=91108

僕が仮にプーチンの立場であったならセルビアを自身の側につかせて揺さぶるだけ揺さぶってバルカンを不安定化させ西側の対露対応能力を殺ぐ事をするでしょう。

西側もこういったことは十分わかっていると思われます。

ダチッチ外相は、ドイツで今月28日に開催される南西バルカン諸国会議に先立ち22日にドイツに招かれました。

http://www.b92.net/eng/news/politics.php?yyyy=2014&mm=08&dd=01&nav_id=91172

西側のこうした努力は、やはりロシアと対峙するための後方固めの意味があると思われます。


ちなみに、セルビアの親露姿勢はウクライナで思わぬ形で噴出しました。

ロシアに農産物を輸送するセルビアのトラック8台がベラルーシ国境に近いウクライナ領内でウクライナ人女性の集団に移動を阻止され、2日に渡って足止めを食らいました。

http://www.b92.net/eng/news/world.php?yyyy=2014&mm=07&dd=31&nav_id=91154

2日後、我慢の限界に達したトラックの運転手達が強行突破。けが人はなかった模様です。

報道によれば、これらのウクライナ人女性は親族・配偶者がウクライナ東部で親露武装勢力と戦っているウクライナ軍兵士で、中には戦死しているケースもあるため殺気立っていると。

ウクライナ政府・警察もコントロールができず(する気もないのかもしれませんが)、こういった事態は今後も起こりうるのでウクライナ領内は今後通過できなくなる恐れがあると。

貧しいセルビアには少しの輸送路変更でも金銭的痛手は大きいものがあります。


今回はこんなところでしょうか。

До побачення!
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crnaoluja

Author:crnaoluja
こんにちは。
東欧地域の戦略環境分析が専門のシンクタンクで研究員をしておりますチェコ出身のエリシュカ・マジャーコヴァーと申します。

ネクロマンサーのすぴか、その一味のミルチャ・アントネスクとともに東欧情勢について御説明していきたいと思います。

ハンガリー以北(V4)+バルト三国は私、南東欧がミルチャ、地政学・戦略論など理論面はすぴかが担当致します。

文責は @crnaoluja (twitter)

ミルチャのアイコン絵はあんねこ先生より頂きました。
http://a-n-neko.tumblr.com/

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