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セルビアのEU加盟候補決定先延ばし

anica1

Picka ti materina!

アーニツァだ。


anica2


遅くなってすまん。

決定そのものに対してかなりがくっときてしまったのと、

これに対する反応が出揃うまで模様眺めしていたかったのだ。

EU、セルビアを加盟候補として認めるかの決定を三月に先延ばし


これに対する反応はまあ大体予想通りだ。

「あきらめるな!」のタデイッチ大統領、

「もうあきらめろ!」の野党側。

こんなのもあった。

EU加盟交渉を担当していたボジダル・ジェーリッチ副首相、辞任表明。

ミルコ・ツベトゥコヴィッチ首相、ジェーリッチ副首相を慰留説得


私なりの感想は、

「手がつけられないと思ってるのなら、EUはコソヴォの独立を認めなければよかったのに」ということだ。

私はセルビアの肩をもっているわけではない。

紛争多発地域では国境線の移動、独立はできるだけしないほうがいいというのが私の持論だからだ。

こうしたことに関しては、すぴかに話してもらおう。


supika3

はい。

えーとですね、

1995年に戦争が終結し、以来すくなくとも表面的には安定しているボスニア・ヘルツェゴヴィナが模範例になっていると思います。

当時ボスニアはセルビア、クロアチア政府がそれぞれのマキシマリズムからボスニア全土、あるいは両国でボスニアを折半することを画策していましたが、

安定化構築をしていた西側主要国は、絶対にボスニアの領土の分割どころか国境線を1ミリたりとも動かしませんでした。

国境線変更をやっていたら、あちこちから願望や不満が爆発してとりかえしのつかないことになっていたでしょう。


ボスニアとコソヴォの事例の違いは、前者が紛争状態であったことです。

そのため、西側主要国はボスニア内でセルビア人(スルプスカ共和国)とクロアチア人・ボシュニャク人(ボスニア連邦)とが勢力均衡するように境界線を決めた。

そして、この境界はクロアチア、セルビア両国の勢力均衡のための境界線でもあった。

これが、このボスニアとその周辺が安定している最大の要因だったと思います。


しかしコソヴォは、1999年春までのセルビア治安部隊による攻撃や、その後のNATO軍による空爆があったにせよ、ボスニアのように民族同士が衝突する事態にはなっていなかった。

仮になっていたとしても、アルバニア人が大多数を占めるコソヴォで、両者の勢力均衡をもたらすような線引きは不可能だったでしょう。

コソヴォでボスニア的な手法ができなかった以上、西側主要国は空爆をあくまでコソヴォからセルビア治安部隊を引かせる限定的なものとし、

またコソヴォの独立は認めない方針(もともと安保理決議1244はセルビアの領土保全を明記しています)を変えなければよかった。

それについてアルバニア人が騒いでも、コソヴォにはKFORがいるし、マケドニアにも増派してこれらの地域のマキシマリズムを押さえることもできたはずです。


いずれにしても、これから先安定化のためにどうすればよいのか私にはわかりません。

これから不安定化するとみなして、今後どのようにこの地域の安全保障体制が崩壊していくかという方に思考を切り替えたほうがいいのかもしれません。


そして、気になるのがロシアの出方です。

ロシアは全面的にセルビアの肩を持ち、この問題に関与しています。

私が今まで書いたように、(少なくとも南東欧の旧ソ連圏では)ロシアのやり方は一国・一地域内の親露勢力の肩を持ち、

その地域を不安定化させて、その地域においてロシアが安全保障上なくてはならない存在になることです。

それをここでやられたら、危ないことになるかもしれません。


anica2

私も同じ考えだ。

ちなみに、クロアチアでは服役中の戦犯が彼が率いる政党の候補者名簿に乗るという報道があった。

だが、EU加盟手続きへの承認は、クロアチアに対しては認められた。

これが、西側主要国による、西欧文化圏諸国へのえこひいきからでないことを祈ろう(でないともともと彼らはこの地域の安定化の主役になることは不当であるということになる)

それでは、次回。


*姉妹ブログ、CISの南東欧部分の情勢、民族戦争の理論など http://belaoluja.blog.fc2.com/
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テーマ : 国際政治
ジャンル : 政治・経済

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crnaoluja

Author:crnaoluja
こんにちは。
東欧地域の戦略環境分析が専門のシンクタンクで研究員をしておりますチェコ出身のエリシュカ・マジャーコヴァーと申します。

ネクロマンサーのすぴか、その一味のミルチャ・アントネスクとともに東欧情勢について御説明していきたいと思います。

ハンガリー以北(V4)+バルト三国は私、南東欧がミルチャ、地政学・戦略論など理論面はすぴかが担当致します。

文責は @crnaoluja (twitter)

ミルチャのアイコン絵はあんねこ先生より頂きました。
http://a-n-neko.tumblr.com/

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