スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ルーマニア民族主義に影響を与えそうな諸ファクター

BlLIURFCcAAGGMl.jpg

Добрий день!

教祖です。

今回は、ルーマニアを取り巻く国際関係で、ルーマニア民族主義に影響を与えるかもしれない外的要因の現在について書いてみたいと思います。

まずウクライナ情勢についてですが、もともとウクライナ情勢はモルドヴァ、つまり沿ドニエストルのロシア系の動向に影響する可能性がありました。

例えば、5月2日のオデッサでの建物放火事件、ウクライナ側はこの件で建物に立てこもっていたロシア系の多くは沿ドニエストルから来たものだとしています。

これはウクライナ側の発表であるにしろ、オデッサと沿ドニエストルは非常に近く、また過激な親露派・ロシア系が標榜しているノヴォロシアに双方とも含まれるものです。

さらに、モルドヴァにはもう一つの分離主義勢力であるガガウズ人がおり、モルドヴァがルーマニアとの合邦に踏み切れば「ガガウジア」は独立するとしています。

ガガウジアは今年に入っての住民投票でモルドヴァのEUへの接近に強い反対を表明しました。

この論文、「ガガウジアはモルドヴァのクリミアになるのか?」では、ガガウジアが武力支援を受けまたウクライナの情勢に影響されて先鋭化すれば、ルーマニアは国境のすぐ傍にこうした状況が生じる事を許容できるか? というものです。

http://www.neweasterneurope.eu/articles-and-commentary/1136-crimean-gagauzia

しかし、これについては現在のところ懸念する必要は薄らいだと僕は見ています。

ウクライナ政府軍の「反テロ作戦(ATO)」により親露派分離主義勢力がウクライナ東部に限定され西側もそれを支持していることで(マレーシア航空撃墜の件でさらに支持しやすくなりました)、親露派がウクライナ南部から沿ドニエストルにかけて活動を活発化させる可能性は低くなったと思います。

唯一の懸念材料は、窮地に陥ったロシアがクリミアで行ったような非対称戦的侵攻作戦(こちらで説明しましたhttp://belaoluja.blog.fc2.com/blog-category-15.html)をこの地域とバルト地域と合わせて行う可能性も捨て切れません。その場合ロシア自体もかなりの危険な立場におかれることになりますが。


今のところ、もっとも懸念されるのは、反対側の隣国ハンガリーの国内事情です。

ハンガリーは、NATO、EU加盟国の中で最大の問題児になる可能性があります。

大まかなところは以前のブログでご説明しました。

最近のトピックとしては、オルバーンが自由民主主義を放棄したいと発言し、ロシア、トルコ、中国を自由民主主義を持たずに成功した例として挙げ、物議を醸しました。

http://www.bloomberg.com/news/2014-07-28/orban-says-he-seeks-to-end-liberal-democracy-in-hungary.html

どうにも最近のハンガリーはおかしいと思うことが多く、たとえばハンガリーの最高裁判所は極右政党のヨッビクを「極右政党と呼ぶのを禁じ」ました。

https://uk.news.yahoo.com/hungary-court-forbids-calling-jobbik-far-095401582.html#sm3AlTz

以前書いたように、ハンガリーは国外ハンガリー人に市民権を付与し選挙権を与えたため周辺諸国は不快感を持っています。

さらにそうしたシステム自体が、国外ハンガリー人の本国への帰属意識を高めることになり、彼らが居住する国、たとえばルーマニアの政府を刺激する可能性があります。

ルーマニアのトランシルヴァニアのハンガリー人はトリアノン条約でここがルーマニア領になって以来ハンガリーが返還要求をしているところです。

ここでのハンガリー人の民族主義の高揚がルーマニア人の民族主義の高揚を引き起こし、それが西から東に、つまりモルドヴァ、ガガウジア、沿ドニエストルと影響を及ぼしていく可能性も否定できません。

ハンガリーはすでにウクライナにハンガリー系への自治権付与を要求しています。

ウクライナ政府は現在国防相にハンガリー系を起用するなどそれなりに気を使っているようですが、今後の政局により民族派が勢力を伸ばすことになれば、それもどうなるかわかりません。

最近のウクライナ情勢についてはこちらに書きました。http://belaoluja.blog.fc2.com/blog-category-18.html


それでは、今日はこのへんで。

До побачення!
スポンサーサイト
プロフィール

crnaoluja

Author:crnaoluja
こんにちは。
東欧地域の戦略環境分析が専門のシンクタンクで研究員をしておりますチェコ出身のエリシュカ・マジャーコヴァーと申します。

ネクロマンサーのすぴか、その一味のミルチャ・アントネスクとともに東欧情勢について御説明していきたいと思います。

ハンガリー以北(V4)+バルト三国は私、南東欧がミルチャ、地政学・戦略論など理論面はすぴかが担当致します。

文責は @crnaoluja (twitter)

ミルチャのアイコン絵はあんねこ先生より頂きました。
http://a-n-neko.tumblr.com/

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。